夜明け前、空に一際明るく輝く星を見つけたことはありませんか？
それが「明けの明星」と呼ばれる金星です。
「明けの明星は何時ごろ見えるのか？」と気になっている方へ、結論からお伝えすると、2025年は4月中旬から10月中旬ごろまでが観察におすすめのシーズンです。
特に日の出の約45分前になると、東の空で金星がくっきりと見えるタイミングになります。
なぜこの時間帯なのかというと、金星は太陽の近くを回る惑星のため、夜中には姿を現さず、明け方か夕方の限られた時間にしか見えない性質があるからです。
しかも、分厚い雲に覆われた金星は太陽光をよく反射するため、他の星と比べてもひときわ明るく見えるのが特徴です。
7月の晴れた朝には、日の出前の東の空で金星が高度25度ほどまで上がり、周囲の星々と比べても圧倒的な存在感を放ちます。
さらに、タイミングによっては細い月や木星と並んで見える「天体の共演」が楽しめることもあり、天文ファンはもちろん、星空ビギナーの方にもおすすめの観察チャンスです。
「明けの明星は何時ごろが見ごろ？」という疑問を持つ方は、まずは夜明け前の空に目を向けてみてください。
星空アプリや天文カレンダーでチェックしながら、ちょっとだけ早起きして東の空を眺めてみるだけで、幻想的な風景に出会えるはずです。
美しい金星の輝きが、一日の始まりをちょっと特別なものにしてくれますよ。
明けの明星は何時ごろ？
「明けの明星」として知られる金星は、季節や年ごとに見える時間や位置が少しずつ変わるのをご存知でしょうか？
特に2025年は春から秋にかけて、早朝の空にくっきりと輝く姿が期待できます。
ここでは、明けの明星がよく見える時期や時間帯、地域や季節ごとの違い、観察のコツや注意点などを、最新の天文情報をもとに詳しく解説します。
明けの明星が見える時期と時間帯
2025年の明けの明星（金星）は、4月ごろから11月ごろにかけて明け方の空に姿を現します。
特に観察しやすいのは4月中旬から10月中旬にかけてで、この時期は日の出の約45分前に、金星が10度以上の高さまで昇るため、肉眼でも見つけやすくなります。
たとえば7月下旬の東京では、金星が約25度の高さにあり、明け方の東の空でひときわ目立つ明るさを放ちます。
金星はマイナス4等級前後の明るさを持つため、空が少し明るくなり始めても、しっかりと確認できます。
観察のベストタイミングは、日の出1時間前から30分前のあいだ。
事前にその日の「日の出時刻」をチェックしておくと、タイミングを逃さずにすみます。
また、星空アプリや天文カレンダーを活用することで、より正確な観察計画が立てられます。
忙しい朝のひとときに、美しい金星を見上げて一日をスタートさせるのも素敵ですね。
季節や地域による見え方の違い
明けの明星の見え方には、実は季節や観察する地域によって違いがあります。
日本全国で観察可能ですが、北日本よりも南日本のほうが金星の高度が高くなりやすい傾向があります。
これは地球の傾きや太陽との位置関係によるものです。
たとえば東京と沖縄では、同じ日でも金星の見える時間や高さに微妙な差が出ます。
また、春から夏にかけては日の出が早いため、金星も早い時間帯にしか見えません。
朝が苦手な方にはちょっとハードルが高く感じるかもしれませんが、そのぶん澄んだ空気の中で美しい姿が見られることが多いのも魅力です。
さらに、東の空が開けた場所であることも重要なポイント。
山や建物に遮られてしまうと、地平線近くの金星が見えづらくなってしまいます。
できるだけ見晴らしの良い場所を選び、晴天で空気が澄んだ朝を狙って観察すると、金星の輝きをしっかりと楽しむことができます。
明けの明星観察のポイントと注意点
明けの明星を観察するうえでまず大切なのは、東の空が広く開けた場所を選ぶことです。
金星はとても明るい天体ですが、地平線近くは大気の揺らぎや障害物で見えにくくなることがあります。
理想的な時間帯は、日の出1時間前から30分前までのあいだ。
星が見やすい時間をしっかり確保することで、観察の満足度がぐっと上がります。
双眼鏡を使えばさらにクリアに見えますが、金星の明るさなら肉眼でも十分楽しめます。
ただし、観察は太陽が出る前に終えるようにしましょう。
太陽が顔を出した後は目に強い光が入りやすく、視力への影響が心配されますので、安全のためにも注意が必要です。
また、春や秋の早朝は冷え込むこともあるため、防寒対策をしっかりしておくと安心です。
観察した日や金星の高さ、色などをメモしておくと、自分だけの星空ノートができあがります。
親子や友人と一緒に観察すれば、会話も弾んで楽しいひとときになるでしょう。
公園や海辺など安全で静かな場所を選んで、ぜひ明けの明星の美しさを堪能してみてください。
明けの明星の方角は？
明けの明星（金星）は、観察する季節や時間帯によって、見える方角や高さが変わります。
基本的には東の空に現れますが、どのタイミングで、どの位置に見えるのかを知っておくと、よりスムーズに見つけられます。
この章では、金星を東の空で見つけるためのポイントや、観察する方角に応じたコツ、そして時間帯や季節ごとの見え方の違いについて、わかりやすくご紹介します。
天体観測が初めての方でも安心して楽しめるよう、安全面の注意点もあわせてお伝えします。
東の空での見つけ方
明けの明星は、日の出前の東の空に見えるとても明るい星のような天体です。
その正体は金星で、太陽の近くを回っているため、朝の東の空か、夕方の西の空にしか現れません。
明けの明星を見たいときは、東の空が広く見渡せる場所を選ぶのがポイントです。
高いビルや山が視界を遮るような場所では、地平線近くの金星を見つけるのが難しくなることがあります。
特におすすめの観察タイミングは、日の出の約1時間前から30分前。
この時間帯は空がほんのり明るくなり始めるころで、金星の輝きが際立って見えます。
その日の「日の出時刻」をあらかじめ調べておくと、ベストな観察時間を逃さずに済みます。
都市部でも、天気が良ければ肉眼でしっかり確認できるほど明るく見えるので、初心者の方でも楽しみやすい天体観測といえるでしょう。
空の状態によっては見つけにくいこともあるので、晴れていて空気の澄んだ朝を狙うと、より美しい姿に出会えます。
方角ごとの観察のコツ
金星を観察する際に大切なのは、できるだけ東の空が開けている場所を選ぶことです。
地平線に近い位置に見えることが多いため、障害物の少ない広い場所がベストです。
住宅地や都市部では、ビルや樹木に視界がさえぎられやすいので、川沿いや公園、高台などを選ぶと見やすくなります。
視界が開けていれば、金星の明るさだけで十分に肉眼でも確認できます。
よりはっきり見たい場合は、双眼鏡を使ってみるのもおすすめです。
形や光のゆらぎなど、肉眼ではわからない細かな変化を観察できます。
ただし、太陽が昇ると視界が急激に明るくなり、太陽の光で目に負担がかかることがあるため、観察は日の出前に終えるよう心がけてください。
小さなお子さんと一緒に観察する場合や、初めてで不安な方は、科学館や天文台の観察イベントに参加すると安心です。
専門スタッフのサポートを受けながら、安全に楽しめます。
方角と時間による見え方の変化
金星の見え方は、観察する時間や季節によって大きく変化します。
明けの明星として見えるのは、金星が太陽の右側（西側）にあるときで、日の出前に東の空で輝きます。
特に春から夏にかけては、日の出時刻がどんどん早くなるため、観察のタイミングも自然と早朝になります。
逆に秋から冬にかけては日の出が遅くなるので、比較的ゆとりを持って観察できることもあります。
また、観察する地域によっても見える高さが違います。
沖縄など南に位置する地域では、金星がより高い位置に見える傾向があります。
一方で、北日本では地平線に近くなるため、開けた場所を選ぶ必要が出てきます。
金星はマイナス4等級ほどの明るさがあり、条件が良ければ夜明け直前の明るみの中でも確認しやすい天体です。
ただし、天候や大気の状態によっては見え方が変わるため、晴れていて空気が澄んだ日を選ぶのがポイントです。
観察した日付や時間、方角や見えた様子を記録しておくと、金星の動きや季節ごとの違いを実感でき、次回の観察にも役立ちます。
天体観測を趣味にしたい方にもぴったりの、気軽に始められる観察対象です。
金星の観察方法とおすすめの道具
金星は夜空でひときわ明るく輝く惑星で、天体観測が初めての方にもおすすめの観察対象です。
観察のポイントや道具の使い方を知っておくと、より楽しく、効率的に星空を楽しめます。
ここでは、初心者でも安心して始められる金星の観察方法や、使いやすい双眼鏡・望遠鏡の選び方、そして観察記録のつけ方など、天体観測を長く楽しむためのヒントを紹介していきます。
初心者向けの観察方法
金星の観察を始めるには、まず「いつ・どこで見るか」が大切です。
金星は太陽のすぐ近くを回っているため、日の出前の東の空か、日没後の西の空にしか現れません。
観察に適しているのは、視界が開けていて、東または西の地平線がよく見える場所です。
河川敷や広い公園、高台などが適しています。
観察の際は、事前に星座アプリや星座早見盤を使って金星の位置を確認しておくと安心です。
都市部でも金星は非常に明るいため肉眼で十分に見えますが、街明かりの少ない郊外ではよりクリアに輝きを楽しめます。
安全のため、足元が整っていて交通量の少ない場所を選ぶようにしましょう。
星空観察は一人でもできますが、家族や友人と一緒に楽しむことでさらに思い出深い体験になります。
気温や天候にも気を配り、無理なく楽しめる範囲で観察を行うことが大切です。
観察に適した双眼鏡や望遠鏡
金星は非常に明るいため、肉眼でも十分に楽しめますが、双眼鏡や望遠鏡を使うことで観察の幅がぐんと広がります。
特に初心者には、倍率が7〜10倍程度の双眼鏡が扱いやすくておすすめです。
軽量で持ち運びやすく、手軽に星空全体を観察できるので、金星の位置や周囲の星との違いもよく分かります。
もっと詳細に観察したい方は、望遠鏡を使ってみるのも良いでしょう。
金星は満ち欠けがある惑星なので、望遠鏡を使えば月のようにその変化を楽しむことができます。
初心者の方には、メンテナンスが簡単な屈折式の望遠鏡が人気です。
観察に適した時間帯は、金星が地平線からある程度高く昇っているタイミング。
大気の揺らぎが少ない時間を狙うと、よりシャープな像を得やすくなります。
道具を選ぶ際は、「使いやすさ」「持ち運びやすさ」「価格帯」など、自分のスタイルに合ったものを基準に選ぶと失敗しにくいです。
最近では初心者向けのセットも多く販売されているので、まずは手頃な機種から試してみるのもおすすめです。
観察記録のつけ方と楽しみ方
金星の観察をより深く楽しむには、「記録をつけること」が大きなポイントになります。
観察した日時、場所、金星の位置や明るさ、天気の状態などをノートに書き留めていくだけで、観察がぐっと楽しくなります。
記録を続けることで、「昨日より少し左に動いている」「だんだん満ちてきている」など、金星の変化に気づけるようになるのです。
記録には簡単なスケッチを添えたり、スマートフォンで撮った写真を貼ったりするのもおすすめです。
文字だけでなく、ビジュアルでも残しておくことで記憶に残りやすくなります。
こうした観察記録は、自分だけの星空日記としても楽しいですし、家族や友人に共有すれば話題のタネにもなります。
また、SNSやブログに記録を投稿することで、同じように星空を楽しんでいる人とつながることもできます。
長く続けていくことで、星や季節の移り変わりに自然と詳しくなっていきます。
無理のないペースで気軽に続けることが、天体観測を長く楽しむコツです。
子どもと一緒に楽しむ天体観察のポイント
星空を眺める体験は、大人にとっても子どもにとっても特別なひとときです。
子どもと一緒に天体観察を楽しむには、ちょっとした工夫で「ただ見るだけ」から「体験する楽しさ」へと変えることができます。
ここでは、家族みんなで盛り上がる観察アイデアや、子どもが興味を持てる説明の仕方、安全に楽しむための準備や注意点についてわかりやすくご紹介します。
家族で楽しむ観察イベントのアイデア
子どもと一緒に星空を楽しむなら、ちょっとしたイベント感を演出するのがおすすめです。
たとえば「今夜は星空観察ナイト！」と題して、家族でスケジュールを決めて空を見上げてみましょう。
全国各地では、親子向けの天体観察会も開催されており、初めての方でも気軽に参加できます。
星座早見盤や星座アプリを使えば、季節の星座を見つけるのも楽しくなります。
また、自宅のベランダや庭からの観察でも充分に楽しめます。
近くの公園やキャンプ場など、光が少ない場所に行くと、より多くの星が見えて子どももワクワクするはずです。
手作り望遠鏡キットを使って、自分で組み立てた道具で星を観察するのも良い体験になります。
こうした体験は、星に興味を持つきっかけになり、家族の思い出にも残ります。
楽しい時間を共有しながら、自然や宇宙への興味も広がっていくでしょう。
子どもが興味を持つ解説のコツ
子どもに星空の魅力を伝えるには、難しい知識を教えるよりも「おもしろい話」や「想像力をくすぐる視点」が効果的です。
「オリオン座はどんな動物に見えるかな？」と問いかけたり、「この星の名前には昔の物語があるんだよ」と伝えると、ぐっと関心を持ちやすくなります。
神話や伝説にまつわる話を交えると、星座に対するイメージがふくらみやすくなりますし、星の色や明るさを比べて「この星は赤く見えるね！」といった会話も盛り上がります。
望遠鏡で月のクレーターや土星の環などを実際に見ることができると、その驚きが記憶に残りやすく、より深い興味につながります。
大切なのは、子どもが自由に感じたことや疑問を話せる雰囲気をつくること。
「なんで光ってるの？」「どうして動くの？」という素朴な疑問をきっかけに、一緒に調べたり、考えたりすることで、星空との距離がぐっと近づきます。
押しつけるのではなく、共に楽しむスタンスが何よりも大切です。
安全に観察するための注意点
天体観察を安心して楽しむためには、安全対策も欠かせません。
まずは観察場所の選定が重要です。
足元がしっかりしていて、車通りが少ない場所を選ぶと安心して星空に集中できます。
暗い中での移動には、懐中電灯やヘッドライトを用意しましょう。
子どもが転んだり迷ったりしないよう、常に大人が近くにいることも大切です。
また、季節によっては虫対策や防寒対策が必要になります。
虫よけスプレーやブランケット、温かい飲み物を用意すると、より快適に観察が楽しめます。
特に秋から冬にかけては夜の冷え込みが厳しくなるので、防寒具はしっかり準備しておきましょう。
そして、観察対象が太陽である場合は特に注意が必要です。
太陽を肉眼で直接見るのはとても危険ですので、太陽観察を行うときは必ず専用のフィルターを使用し、正しい手順で行ってください。
間違った観察方法は目に悪影響を与えるおそれがあるため、無理をせず、必要に応じて専門施設の観察イベントに参加するのも安心です。
ルールを守りながら星空を見上げることで、家族みんなが楽しく、安全に夜空の美しさを体験できます。
天体観察は知識や発見を深めるだけでなく、親子の時間を豊かにするきっかけにもなります。
明けの明星と宵の明星とは？
「明けの明星」と「宵の明星」、どちらも耳にしたことがあるかもしれませんが、実はどちらも金星のことを指しています。
ただし、見える時間帯や方角が異なるため、それぞれ別の名前で呼ばれているんです。
天体観察を始めたい方にとって、この違いを知ることは星空を見る楽しみをグッと広げる第一歩。
ここでは、名称の違いや意味、金星が「明星」と呼ばれる理由、そして水星との見分け方について、わかりやすくご紹介します。
それぞれの名称の意味と違い
「明けの明星」と「宵の明星」は、どちらも金星のことを指しますが、空に現れる時間帯によって名前が使い分けられています。
「明けの明星」は、日の出前の東の空に現れる金星のこと。
早朝のまだ薄暗い空の中で、一際明るく輝くのが特徴です。
一方の「宵の明星」は、日没後の西の空に現れます。
太陽が沈んだ後、最初に目立ち始める明るい星が金星です。
金星は地球より内側の軌道を回っているため、太陽から大きく離れることがありません。
そのため、真夜中に金星が見えることはなく、見られるのは明け方か夕方に限られています。
つまり、同じ金星でも出現する時間帯と方角によって、「明けの明星」または「宵の明星」と呼ばれるのです。
どちらも非常に明るく、天体観察が初めての方にも見つけやすい星として親しまれています。
金星が「明星」と呼ばれる理由
金星が「明星」と呼ばれる理由は、その圧倒的な明るさにあります。
夜空に輝く星の中でも、金星はひときわ明るく、月の次に目立つ存在です。
これは、金星が地球に比較的近く、太陽の光を強く反射する分厚い雲に覆われているため。
こうした特性が、金星を「明けの明星」「宵の明星」として目立たせているのです。
昔から人々はこの明るい星に魅了され、神話や詩、物語などにもたびたび登場してきました。
短い時間しか見えないものの、その輝きはまるで空に現れる一等星のような存在感を放っています。
「明星」という言葉には「目立つ星」「目印になる星」といった意味が込められており、まさに金星にぴったりな呼び名といえるでしょう。
現代でも、星空観察の入口として金星に注目する人は多く、「あの明るい星は何？」と気になったことがある方も少なくないはずです。
天文ファンの間でも親しまれている金星は、観察するたびに新しい発見と感動を与えてくれます。
水星との違いと見分け方
金星と同じく太陽の近くを回る惑星に「水星」がありますが、この2つは見た目や観察のしやすさに大きな違いがあります。
金星は非常に明るく、初心者でも比較的簡単に見つけることができます。
一方、水星は金星ほどの明るさがなく、さらに地平線近くに現れることが多いため、観察の難易度がやや高めです。
水星は、観察できる期間が限られており、見られるタイミングも短め。
空が明るくなる前や日没直後のごく短い時間帯に、地平線近くにちょこんと現れることが多いため、条件が整わないと見逃してしまいがちです。
そのため、水星を探すときには、まず目立つ金星を目印にするのが効果的です。
金星と水星が近づくタイミングでは、2つの星が並んで見える「接近」も観察できます。
このとき、水星は金星よりも暗く見えるため、明るい金星を先に見つけ、その周囲をよく探してみると水星が見つかるかもしれません。
天体アプリなどを活用すると、観察に最適なタイミングや位置も事前にチェックできて安心です。
宵の明星は何時ごろ？
宵の明星（金星）は、夕暮れ時の西の空にきらりと輝く美しい天体です。
明けの明星とは違い、日が沈んだあとに見られるのが特徴で、観察できるタイミングや季節によって見え方が変わってきます。
今回は、宵の明星が見られる時間帯や季節ごとのチャンス、他の星との共演の楽しみ方などを、最新の天文情報をもとにわかりやすく解説します。
星空をもっと楽しみたい方は、ぜひチェックしてみてください。
宵の明星が見える時期と時間帯
宵の明星は、夕方から夜にかけて西の空で見える金星のことを指します。
特に見やすいのは、金星が太陽から大きく離れた位置にあるときです。
特に10月下旬から翌年3月上旬までが見ごろになります。
中でも1月下旬ごろは、日の入りから約45分後に金星が西の空に現れ、高度も30度以上とかなり高く、明るさもマイナス4等級前後になるため、都会の空でもはっきりと確認できます。
観察に最適なのは、日の入り後から約2時間以内。
時間が経つと金星は地平線近くに沈んでいくため、空が完全に暗くなる前のタイミングを狙うのがおすすめです。
方角を確認しながら、西の空に目を向けてみましょう。
季節ごとの観察チャンス
宵の明星が楽しめる時期は、季節や地球と金星の位置関係によって少しずつ変わります。
特に冬の季節は、空気が澄んでいるため星がよく見え、金星の強い輝きをよりクリアに楽しむことができます。
1月から2月にかけては、金星の高度が高く、空の中でもひときわ目立つ存在になります。
逆に、春が近づくにつれて金星は徐々に地平線に近づいていき、観察できる時間も短くなります。
見逃さないためには、晴れて空が開けている日を選び、早めの時間帯に観察をスタートさせるのがポイントです。
また、気温が下がる季節は防寒対策を忘れずに。
家族や友人と一緒に暖かい飲み物を持って観察すれば、星空のひとときがより特別な時間になるでしょう。
宵の明星と他の天体との共演
宵の明星をさらに楽しむには、金星と他の天体が並ぶ「共演」の瞬間をチェックするのがおすすめです。
特に細い月と金星が近づくタイミングは人気が高く、美しいシルエットが夜空に浮かび上がります。
このような接近現象は、初心者でも見つけやすく、星空観察や写真撮影の絶好のチャンスになります。
また、金星と木星や土星などの明るい惑星が接近することもあり、複数の惑星が一列に並ぶ光景は圧巻です。
こうした現象は「惑星の接近」や「会合」と呼ばれ、天文ファンにとっては見逃せないイベントです。
天文カレンダーや星空アプリを活用すれば、金星が他の天体と接近する日を事前にチェックできます。
お気に入りの撮影スポットを探したり、家族と一緒に空を見上げるイベントとして楽しむのも良いですね。
ちょっとした工夫で、普段の夜空がグッと魅力的に変わりますよ。
金星を明けの明星というのはなぜ？
金星は「明けの明星」として、昔から多くの人に親しまれてきました。
でも、なぜ金星だけがそう呼ばれるのでしょうか？
その答えは、金星の動きや明るさ、そして古くからの文化的な背景にあります。
この章では、金星がどのように地球から見えるのか、なぜ「明星」と呼ばれるのか、他の惑星とは何が違うのかをわかりやすくご紹介します。
星空観察をもっと楽しみたい方にも役立つ内容です。
金星の軌道と地球からの見え方
金星が「明けの明星」と呼ばれる一番の理由は、夜明け前の東の空にとても明るく輝くからです。
金星は地球よりも内側の軌道を太陽のまわりに回っていて、常に太陽の近くに見えます。
そのため、夜の真ん中では見られず、主に日の出前か日没後にだけ空に姿を現します。
金星の表面は厚い雲に覆われていて、この雲が太陽の光を強く反射するため、他の星とは比べものにならないほど明るく見えます。
特に明け方のまだ暗い空では、まるで夜空の中でひとつだけスポットライトを浴びているかのように輝きます。
そんな印象的な姿から、古くの人々はこの星を「明けの明星」と呼ぶようになりました。
肉眼でも簡単に見つけられるほどの明るさなので、星空初心者の方にもぴったりの観察対象です。
歴史や文化における「明けの明星」
金星は天文学的な特徴だけでなく、古くからの文化や歴史の中でも特別な存在として扱われてきました。
たとえば古代ギリシャやローマでは、金星は「ヴィーナス」や「アフロディーテ」など、美や愛を象徴する女神と結びつけられていました。
明け方の空に現れる金星は、新たな一日の始まりを告げる星として、希望や再生のシンボルとしても考えられていたのです。
日本でも、金星には「明けの明星」と「宵の明星」という2つの呼び名があり、時間帯によって使い分けられてきました。
この呼び方は、万葉集や枕草子といった古典文学にも登場し、人々の暮らしや心に深く根づいていたことがわかります。
太陽が昇る前に空で最初に輝くその姿は、昔も今も多くの人の心を動かす存在であり続けています。
星空を見上げるだけで、歴史とつながれるような感覚が味わえるのも、金星観察の魅力です。
他の惑星との違いと特徴
金星は、夜空で肉眼でもしっかり見える数少ない惑星のひとつです。
その中でも特に明るく、他の天体とはっきり区別できるのが大きな特徴です。
同じように太陽の近くを回る水星も存在しますが、水星は金星よりもさらに太陽に近く、地平線のすぐそばに見えることが多いため、観察のチャンスが限られています。
一方、金星は太陽から最大で約48度まで離れて見えるため、夕方や明け方の比較的高い位置に観察できることもあります。
また、望遠鏡を使うと金星の「満ち欠け」も確認でき、まるで月のように形が変わる様子を見ることができます。
これは、金星が地球と太陽の間を移動しているために起こる現象です。
このように金星は、明るさ・見えやすさ・変化のある姿といった点で、星空観察にとても適した惑星です。
こうした特性もあって、「明けの明星」として多くの人に親しまれ、観察する楽しさを教えてくれる存在となっています。
明けの明星は何時ごろなのかに関するまとめ
明けの明星と呼ばれる金星は、日の出前の東の空でとても明るく輝くため、星空初心者でも見つけやすい天体です。
金星は地球よりも太陽に近い軌道を回っているので、夜中には見ることができず、明け方や夕方の時間帯だけに現れます。
特に4月中旬から10月中旬ごろが明けの明星として観察しやすい時期です。
この期間は、日の出の約45分前ごろから東の空に金星が現れ、高さ（高度）も10度以上になるため、肉眼でもはっきりと見ることができます。
都会でも金星はとても明るく見えるので、ビルや木などの遮るものがなければ十分楽しめます。
また、金星と細い月、他の惑星が並ぶ「天体の共演」もこの時期にはたびたび起こります。
星空アプリや天文カレンダーを活用すると、見ごろのタイミングを逃さずチェックできますよ。
観察するタイミングとしては、日の出前の1時間～30分前が目安です。
金星が東の空にきれいに見える時間なので、早起きしてぜひ空を見上げてみてください。
なお、金星は毎年見える時期が少しずつ変わるので、最新の天文情報をチェックするのもポイントです。
明けの明星は、星空観察を始めるきっかけにもぴったりなので、気軽にチャレンジしてみてくださいね。
